講座の内容・ねらい

近年、日本企業のグローバル化進展の中で、加速度的に増加する海外在留邦人のメンタルトラブルへの対応は喫緊の課題となっています。国内とは異質のストレスに加えて、いわゆる海外駐在の一般化により、企業・赴任者双方の準備性が十分に整わないまま直面するビジネスや生活の大きな環境変化が、赴任者とその家族に種々の心理的負荷をかけることも懸念されます。
一方、メンタルヘルス支援に関しては、多くの企業が国内での対応に手一杯で、海外まで思うように手が回らないことが実情ともいわれてきました。本講座では、海外赴任者の置かれた状況や心理への理解を深めつつ、講師自身の海外経験を踏まえて複数の企業で赴任者と家族を支えてきた海外対応のポイントについて解説します。後半は一般的な事例をリスクマネジメントの観点からも検討した上で、受講者の属する組織において赴任前～帰任後の支援体制整備にどう取り組んでいくか、より効果的な支援の在り方を考察していきます。
個々の参加者が具体策のヒントを得られるようにワークショップ形式で進めていく予定です。