私が人事で新入社員の指導・育成を担当していた時、ある新人社員が、相談があるとのことで、面談を申し込んできました。話を聴くと「翌週に支店長との面談があり、人事異動での希望部署を聞かれるので、どうしたらよいか悩んでいる」いう内容でした。私は、その社員の資質診断結果や、英語が得意なことなどを踏まえ、活躍できそうな部署を助言しました。それから2カ月が経過したある日、その社員が退職したことを知り、私は大きなショックを受けました。相談時には、退職のことで既に悩んでいたにもかかわらず、私はその社員の表面的な発言だけを聞き、一方的に私の意見を伝えたので、本当の悩みを言えなかったのでしょう。
この経験を機に、「傾聴」に興味を持ち、同僚の勧めで、養成講座を受講しました。徹底した実技指導のおかげで、「傾聴」の基本をしっかりと身につけることができましたが、「傾聴力」は、産業社会に身を置く全ての人に必要と思います。また、「自分」について深く理解し、「自分」を肯定できるようにもなりましたが、これは、自分を受容してくれた素敵な仲間のおかげです。養成講座の朝は、「早く仲間に会いたい」と、駅から速足で会場に向かったことを覚えています。間もなく定年を迎えますが、「心の問題にかかわる専門家」である産業カウンセラーとして、定年後もカウンセリングをライフワークとして研鑽を積んでいくつもりです。
産業カウンセラー資格を取得したのは40代後半でした。本職のプロジェクトマネージャーとしてのヒアリング能力を磨き、顧客やメンバーなどのステークホルダーと信頼関係を築けるようになりたかったのが資格取得のきっかけです。その後、社内プロジェクトマネジャー養成塾を立ち上げ、ヒアリング向上を目的とした傾聴教育を行いました。この教育を社内により広く普及できないかなと考えていたところ、社内で不正会計問題が発生し、組織風土の問題がクローズアップされ、人間関係を改善し、組織を活性化することが経営課題として挙げられました。私は、組織風土改革の手法として「言える化」プランを経営幹部に提案し、経営幹部から課長まで約100名に傾聴の技法を教えました。上司が率先して傾聴することで、社員が気軽に言いたいことを言えて、思いを伝えられる職場に変えました。現在、不正会計問題は再発していません。組織風土を変えて、働きがいのあるイキイキ職場をつくることは、産業カウンセラーが中心になってできることだと思います。
数年前、業務でカウンセリングに携わることになりました。
これまでを顧み、クライエントの心情へ寄り添うスキルがあるだろうか。そもそも自分自身について分かっているのだろうか…。
改めて自分自身を見つめ直したい。誰かの役に立ちたい。と思い産業カウンセラー養成講座を受講しました。
さまざまな職業・経験を持つ仲間や講師の先生方と出会えたことは、後々、私の財産となりました。
自分の考えにとどまらず、仲間や先生方の考えをお聞きし、これまで気が付かなかった視点や考え方をとても多く養うことができました。
さらに、仲間とのライブセッションや振り返り、グループ・ダイナミックスでは新たな気付きをたくさん得られます。
いろいろなケースに出会い、本音で語り合う経験は自分の人生をより豊かなものにしてくれます。
「今日は〇〇を試みてみよう」と考え臨むといろいろな気付きが得られるので、私にとっては魅力の一つでした。
また、経験豊富で本質的なアドバイスをしてくれる先生方とのご縁にも感謝しております。
クライエントに聴くのではなく「教えてもらう」大切さを導いていただきました。
今でも私の中で大切にしている言葉です。
仕事にとどまらず、自分自身や家族、友人など、日々WLBの向上に活かせる資格だと思います。
合格をいただいて、やっとカウンセラーのスタート地点に立てたという気持ちです。
私は2017年の産業カウンセラー合格後、すぐにシニア育成講座(以下シニア)の受講を始めました。
出張が多い私にとって、シニアは全国どこでも受講できるのがとてもありがたく、開講スケジュールと出張先を照らし合わせながら計画を立てました。
移動中に予定していた事前準備や事後レポートが終わらず、何度も「今度こそもう間に合わない」と思う日々でした。
家族もあきれるほどでしたが、それでも辞めることなく継続できたのは、数々の実践が学べるシニアならではの魅力と、確実に知識を得られている実感、そして何より楽しかったからです。
各専門の先生方の講義を、ここまで網羅的に受講できたのはきわめて貴重な経験でした。
また講座で知り合った仲間は、私の人生においてかけがえのない存在です。
ご指導いただいた先生方や一緒に過ごした仲間への感謝を胸に、今後も自己研鑽に励み、働く人と組織の両方に関わっていきたいと思います。
今の仕事を始めて30年がたち、これまでの生き方、これからの生き方を考える機会が増え、約25年前に取らせていただいた「産業カウンセラー」を思い出しました。思春期のお子さまたちとも多く関わる仕事のため、当時は悩みも多く、すがるように勉強をした資格でした。しかし、振り返れば上から目線の垢がつき、「寄り添う心」を忘れがちな自分がいることに気が付き愕然とし、「寄り添う心を学びなおし、新たな一歩を踏み出したい!」との思いで、国家資格にチャレンジを決意しました。
ところが、始まると、今までの垢(癖)が邪魔をします。「上から目線を変えないと!」と焦ります。「もう無理かも…」と落ち込む私を、講師の先生方や養成講習の仲間たちが、良いところを見つけては褒めて自信をつけてくださったり、時には正しい指摘をくださったり…久々の体験でした。20代から50代までのさまざまな年代の方々と触れ合う中で、その年代だった頃の考え方や立ち位置なども思い出し、誰もが持っている「思い込み」を手放す大切さを改めて教えてくださったのも皆さまでした。
「コンサルタントのお仕事は、人と人とのつながりから始まる」「答えは、クライアントの中にある」この言葉を胸に自己研鑽に励んでまいります。
私は心理学に興味があったので、社会人になってから通信大学の心理学部を卒業しました。その後もっと深くカウンセリングについて学びたいと思い、産業カウンセラー、国家資格キャリアコンサルタントに挑戦しました。勉強を始めたきっかけは、会社にとって必要な人材になる、人の支援につながる仕事がしたい、そしてなりたい自分になるという思いからでした。
養成講習では出会った仲間と勉強の進み具合を確認をしたり、参考書やアプリを共有したりと、とても助けられ、勉強を進めることができました。実技のロールプレイにおいては、自分では思いつかなかったアプローチ方法、話し方、公的施設・支援方法の知識など、自分の足りていない部分のフィードバックをしていただき学ぶ意欲につながりました。年齢や社会経験が違いますが、目標を同じにする信頼できる仲間に出会えた時間は今後の財産になると思います。
資格取得後も、社会の情報に対して敏感に、キャリアコンサルタントとして自己研鑽に励んでいきたいと思います。
キャリアコンサルタントの資格を取得した同僚からの勧めがあったことに加え、ちょうど同じタイミングで社会人向けの大学院に通っており、営業スキルの体系化に取り組む中で、キャリアコンサルタントの傾聴のスキルから何かヒントが得られるのではないかと思ったことも受講のきっかけになりました。
講習では、繰り返しロールプレイを行い、講師や仲間から率直なフィードバックをいただくことができました。「感情への応答ができていなかった」とフィードバックをいただいたことで、自分の不得意なところを自覚することができました。最終的に講師や仲間から「すごくよかったですよ」と褒めていただいた時は、とても嬉しかったのを覚えています。受講後も自主的に勉強会を企画し、ロールプレイを続けています。これからもお互いに切磋琢磨しながら研鑽を積み、「相談してよかった」と思っていただけるようなキャリアコンサルタントを目指したいと思っています。
1級試験に対して、どのように勉強を進めていけばいいのか?さまよっていた頃、1級取得に効果的であり、なおかつさまよっていた自分自身が取り戻せる講座はないか?出会ったのが、「1級キャリアコンサルティング技能士にチャレンジ講座」でした。
基礎&論述編を受講し、改めて1級キャリアコンサルティング技能士に求められるものが何か、ただ資格を取得するのではなく「在り方」を教えていただきました。何のために事例指導をするのか、Svee(※)自身が適切な支援ができるようになるために、どのように勇気付けをして、クライエントと向き合えるようにするために何が必要なのか?など、学ぶことのできた貴重な講座の時間でありました。ただスキルを教えるのではなく、人がどんな時に変容するのか?を考えながら、SV(※)としての姿勢を学ぶことができたように思います。
目の前のSveeをかけがえのない存在であり、共に成長する気持ちは、石川先生の対応からも伝わってきました。こんな風に関わってもらったら、自信がない、またできなくて落ち込んでいるSveeも再び頑張ってクライエントと向き合おうという気持ちになれる…ということを、講座の中でロールモデルとして教えていただきました。面接実技編では、一人ひとりの課題を明確にお伝えいただき、納得のいくフィードバックをいただけたのは間違いなく私の合格には必要だったのだと思います。温かい、そして鋭い指摘の中での気付きが促されるこの講座のおかげで、私は6%の合格率の1級取得ができました。本当にありがとうございました。
(※)Svee…スーパーバイジー、SV…スーパーバイザー
これまでとんとん拍子に試験に合格していた私は、1級もすぐ受かるだろうと高をくくっていましたが、学科と論述は合格点に達するものの、面接試験が不合格。やっと面接に合格したと思ったら、今まで順調だった論述でまさかの不合格。すっかり自信をなくし、どうしたらいいのか分からなくなった私は、論述の講座を受けてみようと「1級キャリアコンサルティング技能士にチャレンジ講座(基礎&論述編)」を受講しました。指導者として求められる能力、面接試験の評価区分、事例指導の目的やポイント、留意点などを教えていただき、何かが自分の中に落ちたような気がして、次の面接実技編も受講しました。講師によるモデリングと振り返りにより、面談をどう進めていけばいいのかを具体的に捉えることができました。またロールプレイ演習でよかったペアの面談を共有してもらえたことや、自分のロールプレイを逐語記録に起こし、講師から直接添削していただけたことは、自分自身の課題を克服するのにとても参考になりました。自分のできていないところは分かっているけど、それをどうしたらいいのかが分からず自分のやり方に迷っていた私に、こうすればいいんだという気付きを与えてくれた講座でした。これからも自己研鑽に励みながら、今後は後進の育成に尽力したいと思います。